そもそも何故高尾山、しかも麓じゃなくて中腹の薬王院で結婚式なのか。
最初は式は挙げず写真と旅行に金をかけようと言っていたのですが、妻の母親、セガレから言うとバーちゃんに娘の晴れ姿くらい見せてくれと言われ…
まぁ、そうだよね。
じゃあどこにする?
って時に、言われたからには度肝を抜いてやるという悪いクセが出まして…
膝を壊す前はよく妻とふたりで山に登っていたのですが、春のシーズン開始と秋の終わりのシーズン終了時は高尾山、初詣も毎年高尾山だったし…
それだけの理由で、薬王院で挙式という無謀な挑戦がスタートしたのでした(笑)
先方には非常に渋い顔をされたのですが、決め手になったのは私の実家が高尾山系列のお寺の檀家であり、本家筋に至っては檀家総代、と言うより檀家はほとんど私と同じ名字(笑)
最終的に、高尾山側もミシュランで星を取ってから動員増を狙っているため?
最近は精進ランチの客引きまでやっているくらいなので、結婚式も新規事業として位置づけしてもいいかな?
ってな思惑があったのか?
無事に挙式決行と相成りました。
普通と違うのが挙式日時は平日のみで、先方提示のふたつの候補日からしか選べません。
ちなみにウチは月曜日の挙式でした。
そして、リハーサルがありません。
正確にはあったのですが、式の当日、着付けも何もかも終わって式の直前にチョロッとなぞるだけ。
式を二回続けてやる気分に陥ります(笑)
そして仕切りはお坊さんですからお経がメイン。
〆には全力の般若心経です。
出席した年寄り達のテンションは最高潮(笑)
若者たちは戸惑うばかり…
終わってみれば、仏式の結婚式って参列したことないって人ばかりだったので、良い経験したと意外に喜ばれましたよ。
あと、忘れられないのが三三九度。
これがフルでガチ。
ツマはお約束の口を付けるだけで許されたのですが、私はツマの分まで飲み干さないといけない上に、略式じゃなくてフルなので三つの杯を三回です。
杯も心なしかデカい…
終わった時には一合くらい飲んだんじゃないでしょうか?(笑)
着付けや写真撮影、披露宴会場の設置等も本来は自分で手配しなければいけません。
ただ話をしている中でお坊さんの結婚式の際に全て任せている代理店があると知り、その辺りは丸投げで済みまして、自分達でやったのはケーブルカーの往復チケットの手配で済みました。
ちなみに、新郎新婦は麓から薬王院まで代理店や着付け、撮影スタッフと一緒に車で移動できます。
これもまた良い経験ですね。
結婚式場じゃないため撮影用のスタジオも音響も無しですから、撮影は薬王院周辺の徒歩圏内の屋外、披露宴は声を張り上げて肉声。
撮影なんて雨が降ってたらどうするんだよって(笑)
もう、晴れ舞台の割に行き当たりばったりこの上なし。
それでも当日は晴天に恵まれ、写真撮影も思う存分やらせていただきました。
ただ平日とはいえ東京屈指の観光スポットですから、人目に晒されることに耐えられないって人には全くオススメできません。
ウチの場合はそういったことを気にしないふたりなので問題なしでしたが。
ちなみにこんな感じ。
笑っちゃうくらい道が開く上に、見ず知らずの人に写真を撮られます(笑)
式と写真撮影が終わると披露宴です。
これには選択肢がありまして、山の上でそのまま実施するか、山を下りて麓のうかい亭に移動して実施するか。
まぁ、ここは迷わず山の上。
次は実施会場ですが、200人規模の大広間か、その控え室的な20人規模の個室か。
さすがに平日に200人規模は無理でしょう…
という訳で、親族のみの20人規模で実施と相成りました。
ちなみに、この狭い方の会場には音響設備がありません。
おかげさまで、前述の通り地声張り上げての披露宴になった訳ですが(笑)
まぁ、何から何まで極端かつ普通とは違う展開で、私たちを含めた参列者皆さん、ヒヤヒヤすれども退屈する事はなかったのでは?
特に料理に関しては精進料理を覚悟していたのが、和洋折衷の祝膳で良い意味で裏切られたとおっしゃってましたので。
そりゃそうですよね。
普通はお寺でローストビーフが出てくるとは思わないから(笑)
この祝膳については機会があったら是非とも記事にしたいですね。
とにかく、今となっては何もかもが良い思い出です。
毎年、夫婦揃って出向く理由のある場所ができたっていうのも良かったかな?
とも思います。
そうでもなければ夫婦なんてねぇ…(笑)